水道専門用語の参考例として

京都市から水道修理でトイレつまり・水漏れの解決に水道業者

水道用語の収録目次:AOC・NOM

京都水道修理隊

用語一覧

AOC (Assimilable Organic Carbon)
AOC(Assimilable Organic Carbon)は、「生物可同化有機性炭素」の略称であり、水道分野で広く使用される重要な指標です。この概念は、水道水の微生物が利用可能な有機炭素化合物を表すものであり、微生物の成長や活動に影響を与える重要な要素となっています。

1.AOCの定義と特性
・AOCは、微生物が摂取し、利用可能な有機物のうち、微生物の代謝によって酸化されるものを指します。水道水中の有機物は、生分解可能なもの(AOC)と生分解不可能なものに分類されます。AOCは微生物のエネルギー源であり、微生物が生育・繁殖するために必要な栄養源でもあります。
・AOCは、通常、糖類、有機酸、アミノ酸、アルコール、脂質、およびその他の微生物によって容易に分解される有機物で構成されています。これらの物質は微生物の活動を刺激し、水中の微生物の生態系に影響を与えます。

2.AOCの重要性
a.微生物の生育と活性
AOCは微生物の成長や代謝に直接影響を与え、水質の安定と健全性を保つために重要です。
b.水質管理
AOCの測定は、水質管理の一環として行われ、水道水中の微生物の状態や生育に関する情報を提供します。
c.浄水プロセスの効率化
AOCの適切な管理は、浄水プロセスの効率化に貢献し、微生物による浄水工程の影響を最小限に抑えます。

3.AOCの測定方法
AOCは、微生物の成長に基づく定量的な測定が行われます。一般的な手法には、AOCバイオアッセイ法、ATP(アデノシン三リン酸)バイオルミネセンス法、およびAOCマイクロビアベンチマーク法があります。これらの手法は、微生物の増殖や活性化に対するAOCの影響を定量的に評価します。

4.AOCの制御と最適化
AOCの制御と最適化は、水質管理の一環として非常に重要です。これには以下のアプローチが含まれます。
a.適切な浄水プロセスの設計
AOCを制御するために適切な浄水プロセスを設計し、微生物の活性化を最適化します。
b.定期的な監視と調整
定期的にAOCを監視し、微生物の活動や水質に影響を与える要因を調整します。
c.消毒剤の適切な選択
消毒剤の選択によってもAOCが変化するため、適切な消毒剤を選択してAOCを制御します。

AOCの適切な管理により、水道システムは効率的に運営され、安全かつ高品質な飲用水の供給が実現されます。微生物の活動をコントロールすることで、水道システム全体の安定性と持続可能性が確保され、地域社会の健康と福祉に貢献します。



NOM (Natural Organic Matter)
NOM(Natural Organic Matter)は、水道および環境工学の分野で広く用いられる概念であり、天然に存在する有機物の総称を指します。これらの有機物は、土壌、河川、湖沼、海洋、植物、微生物、動植物の残骸、およびその他の自然環境から由来します。NOMは、水道水や水域の水質評価、処理プロセスの設計および運用、環境の健康への影響の評価など多岐にわたる分野で重要な役割を果たします。

1.NOMの特性
a.複雑な組成
NOMは多様な有機化合物から構成されており、複雑な組成を持っています。これには、ヒュム酸、フルボ酸、タンニン、アルケノン、アミノ酸、脂質、タンパク質などが含まれます。
b.光学特性
NOMは特定の波長の光を吸収または散乱する特性があり、水の色や透明度に影響を与えます。
c.安定性
NOMは微生物による分解が進まないため、安定した特性を持ちます。これは、NOMが環境中で長期間存在する理由の一つです。
d.影響要因
NOMの濃度や組成は地域や季節、土壌の特性、植生、流域の利用などによって影響を受けます。

2.NOMの影響
a.浄水プロセスへの影響
NOMは浄水プロセスにおいて重要な役割を果たし、複雑な組成と特性からくる影響が処理効率に影響を与えます。
b.消毒副生成物の形成
NOMが消毒剤と反応することで、有害な消毒副生成物(トリハロメタンなど)が発生する可能性があります。
c.水質への影響
NOMは水の色、味、臭いなどの外観的特性に影響を与え、水道水の美観や利用可能性に影響を与えます。
d.環境への影響
河川や湖沼へのNOMの流入が増加すると、水質の変化や生態系への影響が懸念されます。

3.NOMの管理と低減策
a.効果的な浄水処理
適切な処理工程や処理剤の選択により、NOMの除去効率を高めることが重要です。
b.適切な消毒剤の選択
消毒においては、NOMとの反応による消毒副生成物の発生を抑制する消毒剤の選択が必要です。
c.水域管理と保護
地域全体の水質管理や土壌保護、適切な排水管理が、NOMの環境への影響を低減する上で重要です。

NOMの理解と適切な管理は、安全で清潔な飲用水の供給や環境保護に向けた努力の一環として、継続的な研究および取り組みが求められています。これにより、水質の維持・向上と持続可能な水循環システムの構築が実現され、人々の生活や環境に対する影響が最小限に抑えられます。



水道修理総合サポート受付
copyright©2019 京都水道修理隊 all rights reserved.